視力回復療法について 視力回復療法で、なぜ成績が上がるのか?について 今から30年ほど前になるでしょうか、中国の眼科医で日本人孤児であった芦川北平先生の帰国申請に対し、関係者 の調査の結果、父上が和歌山県出身であるとの身元が判明し、多数の日本人の協力を得て、念願がかない喜びの内 に帰国されました。帰国後まもなく、中国鍼を用いた眼科全般の技術を、鍼灸師に指導伝達されました。私も昭和57 年に芦川先生の技術指導を受けることができました。その後、先生は日本の免許を取得され大阪の環状線福島駅近 くで開業されています。私は、鍼による視力回復に一般鍼灸を交えながら8年間で3000人(眼の関係者のみです。一 般鍼灸を含めると30年間で10、000人以上)の施術をおこない、眼の関係者のデーターをとりました。上記タイトル に必要な部分だけ少しだけ掻い摘んで発表します。 ○年齢層 3〜12歳が50%、13〜21歳が40%、22歳以上が10%(数字は正確ではありません) ○12歳以下での科目は弱視0,2%、遠視5%、仮性近視8%、その他は乱視、真性近視、複視、不同視などです。 (鍼治療で治りやすいといわれている仮性近視が以外と少なかったのは、鍼治療の知名度の低さがあり、多くは病院 など他機関で治療されていたからだと思う。) ○ 施術の動機。 1、黒板の字が見えにくい。 2、最近、読書が嫌になった。 3、頭や眼が痛い。 3、肩が凝る。 4、暗記が苦手になり成績が落ちてきた。 5、何事も長続きしなくなった。 6、受験などでストレスがたまり体が疲労しやすく、眼も見えにくくなった。 7、復視や嘔吐を起こすようになった。 ○患者さんの希望。
1、メガネが嫌なので視力をあげたい。 2、他の治療をしても眼の疲れがとれないのでとってほしい。 3、スチュワーデス、パイロット、競艇選手の採用時の視力検査に合格したい。 4、パソコンなどで眼を使いすぎて仕事が嫌になり、なんとかしてほしい。 5、小学校の裁縫の時間に針の穴に糸が通らない。地図や細かい字が読めない。なんとか治してほしい。 6、浪人中で頭も眼も限界、痛みを感じてきたので快適にしてほしい。 ○効果は? 仮性近視なら効果抜群、長期間良好な状態を保つことができる。 マイナス2D〜6Dまでの近視、乱視(CYL−2〜+2D)は見えやすくなり視力はあがりますが良好状態を長期間持続 することは難しいでしょう。 しかし、治療回数を増すごとに疲労感は解消でき、頭痛など眼に関する障害は除去できます。 軽度の弱視にも効果はあります。特に心因性の弱視には効果抜群です。 遠視の場合は体も眼も成長段階にあり眼筋の緊張をほぐし血液循環を活発にするよう施鍼することにより正常に焦点 を結び見えやすくなります。 (この視力回復療法には、当初より鍼治療前に必ず眼科での検診を基本としています。) △治験例 1
△ S60年4月、一浪、男子、京大法科を狙って、一度失敗し再挑戦のため勉強中、ところが眼痛と頚こり、視力低 下で勉強が出来ない。知人の紹介で来院、視力アップを目的に眼窩内鍼と体力増強をはかるため全身治療をおこな う。5回の施術で落ちていた視力も回復、頚凝りもとれて勉強が苦にならなくなった。その後も月に2度のペースで治 療、3月には自分の実力を十分発揮できて見事に合格。その後、司法試験にも合格、現在はその道にすすんでおられ る様子です。 △治験例2
△ S62年 19歳 女子 短大生、 先輩の紹介で来院 スチュワーデスを希望するもマイナス6Dで裸眼視力 0,04しかなく航空会社受験規定の裸眼で0,2まで上げてほしいとの希望。聞けば、昨日1次試験に合格の通知をも らったばかりだという。今日の日のために、いろいろ回復訓練をつんできたが屈折率が高く、視力がなかなか上がら ず、また残された日にちもなく悩んでいたという。できるかぎりのことはしましょうということで5回の鍼治療をしました。 その結果0,4まで回復しましたが何となく、ボヤッと0,4が確認できる程度なので2次試験2日前に6回目の鍼治療 をしました。数日後に満面の笑みで合格報告とともに現れ、0,4まで見えましたとの言葉に感動しました。きっと、明 るい元気な子だったので面接の結果が良かったのでしょうね。 京都では、その他多数の治験例があります。地元、浜田での眼に関
する治験例は4〜5例しかありません。宣伝をすることもないし、一般 鍼灸をしていれば、その必要はなかったからです。しかし、ここ数年で、 一般鍼灸で来院されているお父さん、お母さんから京都と同じような相 談を受けるようになりました。田舎でも都会と変わらずOA機器が普及 しており、受験戦争も盛んですからね。 視力に関することで悩んでおられる方がありましたらご相談下さい。 ◎考察として 治験例にもみられるように、視力障害となっている症状を除去すれば自分のもっている才能を十分に発揮することがで きるわけです。眼が疲れて勉強が長続きしない人、暗記力が低下したり肩凝りや首の痛い人、やる気のない人、また 検査しても原因のはっきりしない人までも鍼の効果が期待できます。物を見る時のピントあわせは毛様体と水晶体と多 数のチン氏帯の微妙な動きにより調節されていることは周知しているが、一般的な視力低下の原因として毛様筋が通 説となっていることには疑問を感じる。私は、多種な症状をともなう視力低下の原因のひとつには、眼球の周囲に付着 して眼の運動を司っている、上、下、内、外の4個の直筋と上、下の斜筋の緊張が潜んでいるからではないかと考えま す。はっきりはしませんが近視の原因が直筋で、遠視の原因が斜筋の緊張であるなら、眼窩内鍼は血液循環をよくし て筋肉の緊張をほぐし、リラックスできるから有効ではなかろうかと思います。そうでなくとも、肩や頚のこり。頭痛など の副産物を鍼治療で除去できれば、落ち着いて勉強が可能となり、下がった成績を取り戻すばかりでなく、もっと上昇 しようとする環境が整うのではないだろうか。ゆえに、鍼での視力回復は成績アップにつながるということがいえるので はないでしょうか。 |
はり師、きゅう師、柔道整復師の国家資格を取得するには? | ||||
|
||||
|
日本鍼灸師会とは? | ||||
|